春の陽気に騙されて。薄着で挑んだ『近所のコンビニ登山』で心臓がサンバを踊った話

2026年4月8日水曜日

俺のリズム 不健康暴露ショー

t f B! P L

【4月の窓際は「罠」である】


カレンダーは4月。窓から差し込む陽光は、まるで

「もう冬は終わったよ」

と囁く天使のよう。

9年も狭心症と付き合っていれば、

春の寒暖差が天敵だってことは百も承知。


…のはずだった。


なのに、なぜだろう。その時の俺は、

ヒートテックを脱ぎ捨て、

薄手の春物ジャケットに袖を通していた。


「今日から俺は、春を生きる男になる」


と、根拠のない自信に溢れていたんだ。





【第一関門:玄関を開けたら、そこはシベリアだった】


意気揚々と玄関のドアを開けた瞬間。

「……え、待って?」

頬を撫でるはずの春風が、ナイフのような鋭さで突き刺さる。

「いや、でも戻るのはカッコ悪い」


「不健康のプロが一度決めたコーディネートを曲げられるか」

謎のプライドが俺の足をコンビニへと向かわせた。


これが、全ての終わりの始まりだった。


【第二関門:200メートルのデス・ロード】


コンビニまでの距離、わずか200メートル。

普段ならスキップ(は嘘だけど、普通に歩ける)で行ける距離が、

冷たい風のせいで血管が


「緊急シャッター、閉まりまーす!」


と一斉に閉店。


するとどうだ。

俺の心臓が


「聞いてねえよ!酸素足りねえよ!」


と、激しいサンバのリズムを刻み始めたんだ。


ドッドッ、カカッ、ドッドッ。

……おい、心臓。

今はリオのカーニバルじゃないんだ、近所の住宅街なんだ。


【第三関門:道端のタンポポを愛でるフリ(強制休憩)】


あまりの苦しさに立ち止まりたい。

でも、住宅街のど真ん中で胸を押さえてうずくまるわけにはいかない。


そこで俺が取った行動は、

**「道端のタンポポを熱心に観察するフリ」**だ。


「ほう、今年のタンポポは元気だな……」

なんて独り言を漏らしながら、

実際は心拍数が落ち着くのを必死に待つ。


通行人のマダムに


「お花がお好きなんですね」


と声をかけられ、必死の笑顔で「


ええ、命の息吹を感じまして」


と返した。


……俺の命の息吹が消えかけてるんだけどね!


【結末:やっぱり「E」は裏切らない】


命からがら帰宅。

心拍計でチェックすると、

期待を裏切らない「あちゃー」な数値。

やっぱり春の陽気は、不健康ライフを歩む俺たちにとって、

最も甘美で危険な罠(トラップ)だった。


でも、いいんだ。

冷え切った体に、コンビニで買った(心臓に負担をかけない程度の)

温かいコーヒーが染み渡る。


この「やらかし」こそが、俺の生きている証。


今日の教訓:

春の窓際は信じるな。

予備のストールは、命の綱だ。

皆さんも、春の陽気に騙されて

「コンビニ登山」

で遭難しないように気をつけて!





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